Web広告を色々な会社に出していると、いつの間にか自社で出している
広告媒体同士が競合し、単価を上げ合うような現象が発生します。
この現象を弊社では「自社内媒体競合」と呼んでいます。
Web広告に詳しい方でも
「きちんと広告を管理していれば、そんなこと起きるわけがないだろ?」と
感じる人がほとんどだと思います。
確かにPPC広告ならば、同じ媒体を複数社に分割して発注したりしない限り、
自社内媒体競合は発生しません。
問題はディスプレイネットワークやリターゲティング広告です。
最大の問題は媒体競合が発生していることを、
発見することが難しい点にあります。
以前私の会社で実際にあったことなのですが、
GoogleでもYahooでも無い独自の広告ネットワークを持つという、
某大手ディスプレイ広告会社(以下D社と記載)に
広告を依頼した所、広告の中身が実はGoogle ディスプレイで
他社に依頼しているGoogle ディスプレイ広告のクリック単価が大きく上昇したことがありました。
D社は弊社に対し、
「Googleやyahooでは無い、
独自の配信ネットワークを持ち、日本国内の3000万人にリーチする」と
言い放ちました。
提案された時点では
その会社は古くからプロバイダー事業+HP事業もやっているため
「3000万人にリーチする」という数値もおかしくはないと思いました。
手口も巧妙で、ブログなどに貼りつけるタグは、
Google ディスプレイのタグなのですが、クリック後には
一旦外部のサーバーに着地させ、その後、リダイレクトで弊社へ流入します。
(目的はリファラーの改変や、流入元を追いづらくするためです)
おかしいな?と思っても、
ブログなどでは定期的にタグを入れ替えている人もいるわけで、
クリックされた時点で何の広告が出ていたか?ということはわからないわけです。
(かなり詳細にアクセスログを見ていないと、
「おかしいな?」と思うことすらできないと思います。)
なぜ発見できたか?
あまり自慢にならないのですが実は不正クリックユーザーのおかげで発見できました・・・。
弊社では「analyticsIP」を使用して不正クリックユーザーはクッキーで管理しています。
不正クリックユーザーは、ブログなどで
弊社広告をクリック -> F5で更新 -> 弊社広告をクリック ・・・を延々と繰り返していました。
ところが媒体競合が起きている場合、クリックの度に「参照元/メディア」が変わります。
よって不正クリックユーザーの導線を定期的に追うことにより、
媒体競合は発見可能です。
厄介なのは同じ作者のブログでもコンテンツによっては媒体競合が起こったり
起こらなかったりするので、媒体競合を能動的に調べることは現実的ではありません。
また、クリックしないと実際に起きていることは確認できません。
もっとも費用をかけずに発見する方法は、不正クリックユーザーの導線を追うことだと
私は思っているのですが、何か他にいい方法があれば教えて下さい。
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ぐらいんだぁ
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